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[Weapon Concept] PLASM Speargun - Modular weapon with Warframe parts


Mantnith
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「こんな武器やMODがほしい」トピックがアーカイブ化されていたため、恐縮ですが単独のトピックを建てさせていただきました。
お時間に余裕がある時にでも読んで下されば、幸いに思います。

コーデックス: 
 Warframeの能力を兵器化する試みは、かつてのAlad Vが熱心に追い求めていたものだ。
 その悪しき研究成果をテンノにもたらすことは彼いわく"精算"のためだという。

カテゴリ: プライマリ/スピアガン

ステータス: 
トリガータイプ: ホールド, 有効射程75m
ダメージタイプ: 物理120(衝撃40, 貫通40, 切断40)
ファイアレート: 2.0
クリティカル: x2.0, 5%
状態異常: 10.0/s
マガジンサイズ: 30
リロード所要時間: 1.8s
セカンダリファイア: (後述)

特殊効果: 
 この武器を装備してアーセナルから武器スキンの変更を開くと、プレイヤーが所持しているWarframeヘルメットパーツの一覧が表示されます。その中から一つを選んで適用することで、外観と性能を変化させることができます。

 例としてEMBERヘルメットを適用した場合、バレル部分(槍の穂にあたる部分)にEMBERのモヒカンに似た突起物が追加されます。性能面では基礎ダメージの50%が火炎属性ダメージに変換され(物理60+火炎60)、セカンダリファイアの投擲は着弾点に小規模なFire Blastを発生させるようになります。

備考: 
 先のトピックでの投稿と同じく、今回も武器の由来に関するエピソードを付け加えさせていただきます。ただ、こちらはゲーム内の登場人物をお借りして会話をさせ、現時点の時間軸とは少し先の出来事を想像して書いたものです。こうした二次創作行為をご不快に思われる方がいらっしゃったなら、あらかじめお詫び申し上げます。

Spoiler

 

 オリジン・システムの片隅、独立とは名ばかりの過疎化した宇宙コロニー。
 レールから離れていてグリニアやコーパスが見向きもしない、こんな場所にそいつは隠れ住んでいた。今回の商売相手だ。
 ここに辿り着くまでの退屈な旅の間、友人のClemも一緒だったらと何度思ったことか。だが彼の心意気を無下にすることはできなかった。オレがドン亀なコンテナ船の手配をしているのを見て、店番を申し出てくれたのだ。もちろんそう口に出したわけじゃあないが。

 ともかく、いつもの「Darvoのマーケット」に店主は不在だ。Clemひとりに迎えられた客がどんな風に驚くか……まあ、テンノはいつだって無表情だ。気のいい連中なのは間違いないから、きっとうまくやっているだろう。
 そう信じたい。

 考え事をしている間も足は動く。錆の浮いた二重ゲートをくぐり、塗料の破片が散らばる床を踏みしめ、人っけのないコロニーの一角を目指して。買い付けの商談のために来たから、ほとんど手ぶらで歩いている。
 その相手の住処に近づいていることには確信があった。通路のあちこちに放置されたゴミが減り、かわりによくわからないガラクタが増えてくる。気密瓶に植えられた植物だとか、獣らしき牙や爪がはみだしたコンテナだとか、そういうものが。何かの粘液にまみれたデータストレージ、ありゃなんの冗談だ?

 程なくしてちょっとしたホールに出くわした。天井が一段高くなり、これまで左右にあった壁がゆるく湾曲しながら離れていく。なのにあまり広くなった気がしないのは、それ以上のスペースをガラクタが占拠しているせいだ。いくつもの山を作り、照明を遮るほど積み上げられたそれらがホールの中央に濃い影を落としている。
 そんな暗がりの中に、目当ての人物はいた。あの……Alad Vが。乱雑にケーブルが這う床に立ち、不安定にちらつくホロ・ディスプレイを覗き込んでいる。そのわずかな光が男の顔を浮かび上がらせ、振り返って口を開くのが見えた。

「よく来てくれた、Darvo Bekどの。Darvoと呼んでもいいかね?」
 ああ、そっちのほうがありがたい。オレはなるべく鷹揚に見えるよう、ゆっくりと頷いた。
「それでだ、Aladさんよ。オレに卸したい商品ってのは?」
 回りくどい挨拶は飛ばして、交渉の主導権を握りにかかる。こういうのは最初が肝心だ。

 だが相手はそれを意にも介していないようだった。ガラクタの山の一つに歩み寄り、こちらを向いて手を広げる。
「これを競売の保管庫から持ち出すのにどれだけ苦労したことか。さあ、見てくれよ」
 そう言われても、こっちはまだ暗さに目が慣れちゃいなかった。意を決して影の中に足を踏み入れ、Aladが示す物の一つに目を凝らす。その形が少しずつ見えてきた。武器のようだ。このご時世、商品としちゃありがちだな。

 見続けるうちに、あることに思い至った。Aladがかつて競売にかけていたのはなんだった?
 ここに積み上げられている色も形も様々な武器。なのに、どれもが同じ特徴を備えている。
 オレの店に毎日訪れる、あの風変わりな客たちと同じような。
「君にはこれを売ってもらいたいんだ」
 何を言ってやがる、化け物め。それは、その元になったのは……テンノじゃないか。

「あんた、正気か? あいつらの何が憎くてこんな……」
 そこまでに抑えるので精一杯だった。こみ上げるムカつきも、我ながら馬鹿げたと思える質問も。Aladとテンノの間で起きたいざこざ、その顛末はフリーのオレだって知ってる。
 そうだ、実際この男は正気どころじゃなかったはずだ。少なくとも一時期は。
「もちろんだよ。そして、私は今までテンノを憎んだことなど一度もない」
 そんなわけがあるか。今更のように、背中が汗で濡れる冷たさを感じる。やっぱりClemを連れて来るべきだった。

 こちらの顔色を見て取ったのか、やつは言葉を継いだ。
「釈明が必要ならいくらでもしよう、Darvo。君と取り引きするために」
 取り引きと聞いて少しだけ気を持ち直したことさえ忌々しい。いいように振り回されているのを自覚したからだが。
 それでもオレが頷いたのを皮切りにして、Aladは語り始めた。講義でもするような口ぶりで、余裕たっぷりに。

「私はコーパスとしての教条とは別に、ずっとテンノに興味を持っていた。正確には彼らの持つ力、生み出す利益にね。どういう形であれ、それを導くことこそが自身の勝利につながると信じた……私の失敗は、導く先そのものを望み通りにできると思い込んだことだ。何者にも屈服しない彼らを」

「そうして私は二度に渡って破滅した。今なら当然の帰結だとも思える……さて、話を戻そう。この商品のことだ」
 Aladが両手を体の前で軽く打ち合わせる。手慣れた、いかにも芝居がかった仕草で。

「かつての私が蒐集し、摘出したWarframeの部品は残らずLotusが押収したはずだった。だが彼女にも不手際というものはある。加工され、原形を留めぬこれらは見過ごされたのだよ」
 肩をすくめて、付け加えるように続けた。
「秘密競売のために帳簿を改竄していた私にも、責任はあるがね」

「このことに気づいた時、私は心底から恐怖したよ。後悔すら覚えた。今となっては、テンノは私の……唯一の庇護者なのだから。残しておけるはずもない」
 だからオレに押し付けようっていうのか。いい迷惑だ、なぜなら……
「こんなものをそこらに流したらテンノがどうするか。あんた、よく知ってるだろ」
 ついでに過去の苦い経験ってやつが脳裏をよぎる。いや、あれをテンノのうちに含めるのが正しいかはわからんが。

「そう、テンノにだけ売って欲しいんだ。君の店ならできるだろう?」
 オレは今度こそ混乱した。これを、テンノに、売るだと? そんなトチ狂った真似をするぐらいなら宇宙空間にばら撒いたほうがマシじゃないのか。少なくともその場で殺されないぶんだけは。
 だがAladの声がオレを引き戻した。憎らしいぐらいに落ち着き払ったままで言ってのける。
「テンノのものは、テンノのもとに。違うかね?」

「なあ、Darvo。君にとってテンノはただお得意様ってわけじゃない。そうだろう?」
 どう見てもまずい流れになっている。とはいえ反撃の糸口としちゃ悪くない、オレは胸を張って答えた。
「もちろんだ。オレとテンノはいつだって、餅をつきつつ……」
「持ちつ持たれつ、かね?」
 最悪だ。こんなときに言葉を取り違えるなんて。落ち着けオレ、こんなのは小粋なジョークだ。Aladにそう思わせろ。
「そういう関係さ。よくわかったな、ハハハ……」
「だからこそ君に頼みたいんだ。君にしか頼めない」
 お構いなしか、この野郎。

「私がこれを手元に戻したことはじきに知れるだろう。その時これが、この場に残っていることだけは避けたい。かと言って自ら差し出すことも余計な憶測を呼ぶ。なぜ今更になって、とね。だから私はあくまでちょっとした資金のために、信頼できる有能な商人にこれを売り払う。そうするより他にない……」

「君がうまくやってくれさえすれば。私は過去を清算し、テンノの遺品は彼らのもとに帰り、君は儲かるのさ」
 Aladの顔が笑みを形作り、醜い感染の痕がそれに合わせて歪んだ。瞳には冷たい打算の色が浮かんでいる。コーパスの重鎮だった頃から、そこだけは何も変わっちゃいない。あのオヤジがオレを見る時のとそっくりだった。
 思わず目を逸らしたのをごまかすつもりで、ホールのあちこちに視線を向けた。何かないのか、この劣勢を覆すものは。

 積み上げられたガラクタの数々。Aladは何かを隠している。オレに語らない目的があるはずだ。あるいはこの中に、そのヒントが紛れてはいないか。影の中で笑う怪物の正体を暴く光の剣は。
 ……なかった。隠れてなど、いなかった。最初から見えていたのだ。そいつはただ一つだけで床の上に、ガラクタの中に埋もれることがないよう安置されていた。

 隅のほうで犬のようにうずくまっていた『それ』を指差す。
「そんなのより、あいつを手放したほうがいいんじゃないか?」
「駄目だ! あれは、Zanukaは私の……」
 ただの思いつきでやったことだが、Aladの反応は激烈だった。目を剥いて大声を上げたかと思えば、途端に背を丸めて咳き込みだす。そのまま床にしゃがみこんで荒い息をつきさえしていた。

 その姿を横目にしながら、ぴくりとも動かない機械を眺める。そういえば、Zanukaとやらはとっくの昔に壊されたはずだ。他ならぬテンノの手で。あれからもう一度作り直したわけではない、ようだった。
 よく見れば単なる張りぼてだとわかる。中身のない、がらんどうの置物。山のようなガラクタとケーブルの河がその空洞に納まり、再び自身を動かす時をじっと待っている……。

 コーパスCEOの座を窺う委員会幹部、感染体の帝国の主。自ら築き上げた立場を次々に失い、今では方々から命さえ狙われるようになったAlad。一人ぼっちのこいつが求めたのは、かつての忠実な護衛だったとでも言うのだろうか。今度こそ、テンノに睨まれないやり方で?
 "商品"が積まれた一角を見やる。Aladの言葉が途切れたのは発作のせいだけではないのだろう。やつが芸術品だとか吹いていたZanukaは、結局のところテンノから奪ったものの寄せ集めだった。
 オレはしばし考え込み、ようやく顔を上げたその男に告げる。

「わかった。あんたの提案に乗ろう」

 ドッキングベイで積み込み作業を見守りながら、オレは早くもさっきの判断を後悔していた。あいつは愚かな賭けに手を出して全てを失った大金持ちで、非道の限りを尽くして報いを受けた極悪人だ。その両方に"元"が付くはずだが。後の方はどうなんだか、ここで見たものやあいつが語ったことが本当かもわかりゃしない。だっていうのにオレは。
 ただし前の方は確実だ。せめてもの腹いせにだいぶ買い叩いてやったが、心底嬉しそうな顔でオレを見ていたのだ。Aladがまだコーパスだった頃、競売で得意満面に眺めていたのに比べりゃ屁みたいな額だった。

 旧式のロボットアームが、最後のコンテナをカーゴスペースに押し込んでいく。まあいい、あいつのことはひとまず忘れよう。それより考えなきゃならんことがいくつもある。
 今日のことはいずれ、あのおっかないLotusが嗅ぎつけるだろう。オレが潔白だってことは誰の目にも明らかだが、面倒を避けるためにもこっちからバラしちまったほうがいいな。激しい交渉の末に奪還してやった、ぐらいには誇張しておこう。

 だいたい、こんなヤバいブツを積んでグリニアの臨検にでも引っかかったらそこでお陀仏だ。帰りの旅路はえらくハードなものになるだろう。その分を価格に上乗せしたって、正当な報酬にケチをつけるテンノなんかいないよな? おっとそうだ、Clemにはもう少し店番を続けてくれるよう頼まないと。

 旅の間にあの寡黙な友人が、ちょっとは商売のイロハってもんを身につけられたらと思う。地球で彼が作った「おうち」を見たのだ。きっとあそこで何かの店でも開くつもりに違いない。
 テンノ達が彼の宝物を、高く買ってくれるといいんだが。

 

 

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